導入事例

十四軒町の家様 デイサービス

十四軒町の家様 デイサービス

“その方らしさ”が見えると、関わり方が変わる ——現場で起きた変化

十四軒町の家様では、デイサービスでのご利用者様の様子を、ご家族とよりスムーズに共有する方法を模索されていました。そこで「連絡帳の配信」と「ご利用者様の情報共有」を軸にワタシテを導入いただいています。 今回は、現場で実際にワタシテを活用いただいている山本さんに、導入前の不安や使い始めてからのギャップ、そしてご家族から共有されたご利用者様の情報がケアにどう活きたのかを伺いました。

導入前の不安と、活用を始めてからのギャップ

ー 最初はワタシテの導入に対して、どのような印象をお持ちでしたか?

山本さん:

正直にお話しすると、最初は「本当に職員やご家族が使いこなせるのかな?」という不安が一番大きかったです。

ー 実際に使い始めてみて、その印象に変化はありましたか? 

山本さん:

思っていた以上に操作が簡単で驚きました。連絡帳の作成をする際も、写真を撮って取り込んで、一つの画面だけで連絡帳の作成作業が完結するので楽です。忙しい時には途中で下書き保存をしておけば、手が空いた時に付け加えて配信することもできます。
他に使っているシステムは、画面を行き来して、複数箇所に入力して…と工程が多く、さらに印刷の手間もありました。
それに比べてワタシテは、「連絡帳画面を開く」「名前を選ぶ」、これだけで作成画面になり、そのまま配信ができます。慣れると本当に早い、というのが今の印象です。
「全員で使えるように」と職員会議で使い方を共有した際も、「思っていたよりも簡単なんだね」「シンプルな画面だね」という感想が多く、スムーズに受け入れられました。

ご家族からの情報が、ケアの質を高めるきっかけに

ー 十四軒町の家様では、どのようにワタシテを活用されていらっしゃるのでしょうか?

山本さん:

デイサービスでは、ご家族に入力いただいたご本人情報をケアに活かす取り組みと、デイサービスでのご利用者様の様子をご家族にお伝えするための連絡帳配信でワタシテを活用しています。

ー 具体的な活用事例として、印象に残っているエピソードはありますか?

山本さん:

認知症をお持ちのご利用者様の中にはご自分のことを言葉で伝えるのが難しく、好き嫌いを聞いても日によってお答えが揺れる方もいらっしゃいます。しかし、ご家族がワタシテに細かく情報を登録してくださってから、「やっぱりこういうことが好きなんだ、こういうことは苦手なんだ」と改めて認識することができました。
例えば、ご利用者様の得意なことの一つに「塗り絵」と書かれていたので、これまでは塗り絵をお渡しする機会がなかったのですが、試してみたことがありました。試してみると、本当に綺麗に塗ってくださって驚きました。もちろん、塗り絵が難しい日もあります。その時も私たちが塗っているのを一緒に横で見ていただくだけでも楽しんでいただけるのかなと思い、できる限りご利用者様が今までしてきたことや楽しんできたことに取り組んでいただけるよう工夫しています。
他にも、「動物の鳴きマネが得意」という情報があり、実際に職員がお願いしてみると本当にやってくださり、その場がぱっと明るくなったことがありました。そこから他のモノマネも披露してくださるようになり、私たちにとっても、ご家族にとっても“新しい一面”を発見するきっかけになりました。

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ー その他に業務でメリットを感じられる場面はありましたか?

山本さん:

お薬情報の共有も有り難かったです。 デイサービスでは、「朝、薬を飲んできた」とは聞けても、詳細な薬の内容までは把握しきれないことや、利用開始時点の情報のままになりやすく、更新が追いつきにくいという課題がありました。しかし、ご家族がこまめに情報を更新してくださるおかげで、「利尿剤が増えたからトイレの回数が増えるかもしれない」「血圧が低いのはこのお薬が関係している可能性がある」といった予測を立ててケアができるようになりました。
また、ご利用者様の中に「ごめんね」とよく謝る方がいらっしゃるのですが、ご家族からの情報でそれがその方の昔からの口癖だと分かり、私たちの関わり方も「謝らなくて良いんですよ」から「ありがとうございます」と笑顔で返すように変わりました。言葉ひとつとっても、背景が分かるとこんなにも捉え方が変わるのかという気づきにも繋がりました。

日々の記録が職員にとっての宝物に

ー ワタシテの導入によって、職員の皆様にはどのような変化がありましたか?

山本さん:

ワタシテを通じてご利用者様のことを深く知ることができ、距離がぐっと縮まったと感じるのが一番の変化です。ご家族とも一体感が生まれてきているように思います。
また、ご家族に写真や動画でリアルな様子を見ていただけて、ご家族から「いい笑顔してますね」や「楽しそうで良かったです」と言っていただけると、私たちも嬉しくなります。
何より、タブレットに残っているご利用者様の笑顔の写真は、私たち職員にとっても「宝物」になっています。デイサービスで見る笑顔は、その瞬間をスタッフみんなで生み出したと言っても良いのかなと、そう思えるようになりました。「いっぱい笑っていただきたい」「次はもっと喜んでもらおう」という気持ちが生まれ、モチベーションにもつながっています。
ご家族からも「家では見せない表情が見られて嬉しい」や「安心した」というお声をいただき、私たちもやりがいを強く感じています。

気軽なコミュニケーションで「安心」を届けたい

ー 今後、ワタシテに期待することや、活用のイメージはありますか?

山本さん:

今後は、電話連絡よりももっと気軽に、「ちょっとした変化」を伝え合えるツールとしても活用していきたいですね。例えば「昨日はあまり眠れていない」とか、「欠席します」といった連絡がアプリで完結できれば、ご家族の負担も減らせますし、私たちもケアの質をより高められるのではないかと考えています。
例えば、日中眠っておられる時間が長い時も、「睡眠不足」なのか「体調不良」なのかで判断に迷うことがあります。しかし、事前に情報が分かっていれば、「睡眠不足であれば少しベッドで休んでいただこうか」と対処しやすくなると思います。
また、遠方に住んでいてなかなか面会に来られないご家族にこそ、ぜひ使っていただきたいです。 普段会えないからこそ、写真や動画で元気な様子を見たら安心していただけるのではないかと思います。職員からも「この姿をご家族にも見ていただきたい!これだけ楽しく過ごしていらっしゃるのを知ってほしい。」という声がよく上がっています。

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ー 最後にワタシテの導入を検討されている方々に向けてメッセージをお願いします。

山本さん:

これまでの利用開始時の資料だけでは拾いきれなかったご利用者様の情報を知ることができますし、その方が歩んできた人生を知ることができたら、もっと関わり方が変わっていくかもしれません。
また、大切に育てられて、大きくなって、結婚したり、子どもが生まれたりして…といった人生を経て、今の生活をしていらっしゃることが分かるようになると、当たり前のことですが、ご利用者様も「誰かの大切なご家族なんだ」ということをより深く実感します。 そんな温かい気持ちを持って、日々のケアに向き合うことができるようになると思います。

ワタシテ開発チームより

今回のインタビューで印象的だったのは、得意なことや口癖のエピソードのように、“その方らしさ”に触れる場面が増えることで、関わり方が自然と変わり、ご本人にとって心地よい時間や笑顔の時間が増えていくということです。それが職員の皆様のモチベーションにもつながる好循環が生まれており、とても素敵だなと感じました。
単なる連絡ツールを超え、ご利用者様の「人生」や「価値観」を知り、よりその方らしい暮らしやケアの実現に向けて活用いただけていることに、私たちも改めてサービスの意義を感じています。
また、記録や情報共有は、職員の皆様にとって業務のためだけではなく、「その方にとってより良い時間をつくれた」という実感が得られる機会でもあるのだと、教えていただきました。
今後も、現場の皆様から学ばせていただきながら、ご本人の自分らしい暮らしやご家族の安心と現場の利便性・やりがいが両立する形を、共に育てていきたいと思っております。